WAVE チーム

WAVEチームは、学生の関心や得意分野を活かし、多用なヒューマンコンピュータインタラクション関係の研究を行っています。現在はタッチインターフェース、スマートフォン等の携帯情報端末向け入出力インターフェース、及びビジュアルプログラミングについての研究を行っています。

研究テーマ例

磁気計測に基づくブロック型タンジブル3Dモデリングシステム

積み木やLEGOのようなブロック型の物体をPCへの入力に用いるシステムの研究が進んでいます。我々のシステムは複数個の磁気センサを格子状に配置したハードウェアを用いています。このシステムは、磁石のみを内蔵するという単純な構造を持つブロックからなる構造物の構造の認識を磁気計測に基づいて行い、認識結果を3Dモデルとしてディスプレイに描画します。

フィッツの法則に基づく視線を用いた ターゲット選択手法

視線を用いた操作において対象の選択は、選択したい対象を見つめることに行われることが多いです、しかし、見つめる時間を短くすると意図しない選択が生じてしまい、長くすると使いにくくなります。本研究はフィッツの法則に視線を用いた操作が従っていることを発見し、視線移動がフィッツの法則に従っていると選択を行う手法を提案しました。従来の手法と比較し78.8%凝視に要する時間を短縮しました。

大画面スマートフォンの片手操作を可能にする押下圧およびタッチ面積を用いた操作手法

本研究では、大画面なスマートフォン利用時の片手操作を可能にするため、カーソルを用いた手法を提案します。タッチ面積によるカーソル操作と直接操作の切り替え、およびタッチ圧力によるタッチイベントの発生を利用したカーソルであり、タップだけでなくスワイプやドラッグなどをカーソルを用いて行うことが可能です。

指の軌跡に基づく手元の視認が不要なスマートフォン向けかな文字入力手法

本研究では、文字入力時に手元の視認が不要な、指の軌跡に基づくスマートフォン向けのかな文字入力手法を提案しています。本手法は、タッチ位置を基点とする円形領域および外側の上下左右4方向の領域を指が一筆書きにて通過する順序に基づいて、文字の子音および母音を決定し、文字入力を行います。このため、正確さの粗いタッチ操作に対して堅牢な文字入力が期待されます。

VR向け立体キーボード

Cubic Keyboardは、VR環境上で高速文字入力を可能にする立体キーボードです。タッチディスプレイ上のスワイプジェスチャのような平面的な文字入力を立体的な文字入力に拡張することで高速入力が可能となります。

外耳道内の気圧変化に基づく頭部運動認識システム

この研究は外耳道の変化から顎、顔、または頭などの動きを認識する研究です。認識には気圧センサを埋め込んだイヤホンを使用します。このイヤホンを装着している時に顎、顔、または頭などを動かすと、外耳道内の気圧が動かし方に依って様々に変化します。この気圧の変化を計測および分類する事によってどのように動いているかを認識する事ができます。この研究は一般的に使われているイヤホンにセンサを埋め込むことで,外見の変化なく、様々な動作を認識できる点が優れています。この動作認識はライフログやヘルスケアといった分野に応用する事ができ、食事の咀嚼回数など健康上重要ではあるが今まで利用する事が難しかった日常動作を取得することができるようになります。この研究はHCI分野のトップカンファレンスであるUISTにおいて発表済みです。

ラップトップコンピュータにおけるタッチパッド操作を行う指の左右識別システム

ラップトップコンピュータのタッチパッド上におけるユーザの手の左右を識別するシステムを提案します。提案システムでは、ノートPCのディスプレイ上部に搭載されたインカメラを用いてタッチパッド周辺の画像を取得し、画像処理を行うことによってタッチパッドに触れている指が左右どちらの手に属するかを識別します。このため追加のセンサを必要としないという特長を有します。